「大麻」と聞くと、違法薬物を思い浮かべる方が大半であると思いますが、実は大麻は私たちが思うよりも身近にある植物です。そんな「大麻」(麻)の身近な製品や、自生するメカニズムなど詳しく解説していきます。
自生する大麻とは?
日本では実は大量に大麻が自生していることを知っていましたか?
大麻は日本の歴史的にも根深い植物であり、戦後、大麻取締法が策定された後も完全な駆除は行えず(大麻の繫殖力が高い為)、現在も自生している大麻が数多く存在しています。
※自生していますが、これらを所持・栽培する事は勿論違法となります。
不正大麻・植えてはいけない「けし」にご注意を!/長野県
▲自生する大麻。一見分かりづらいですが葉が特徴的です。
日本で自生する大麻は繊維加工に特化した品種!
ちなみに、大麻と言っても日本に自生する大麻は、一般的に知られる違法薬物としての海外大麻(サディバやインディカ種と呼ばれる)より「THC(テトラヒドロカンナビノール)」という脳に作用する成分が少なく繊維加工に特化した品種です。
なぜ日本で大麻が自生しているのか?
大麻自体が、日本の歴史的にも広く使用されてきた「農作物」であり、元々は自生していた植物です。
戦後にこの大麻の栽培・所持が規制する大麻取締法が策定され、定期的に大麻の駆除が行われていますが、大麻の繫殖力は非常に高く完全な駆除が難しい為、現在でも日本の至る所で自生しているのが現状です。
自生大麻はどこの地域に生えている?
自生する大麻は至る所で発見されていますが、具体的にどんな地域に生えているのでしょうか?
北海道
北海道は、日本国内で最も多く自生する大麻が確認されている地域です。特に山間部や河川敷など、比較的手が届きにくい場所で自生しています。
東北地方
青森県、岩手県、秋田県などの東北地方でも、大麻の自生が確認されています。これらの地域では、気候が大麻の生育に適しているため、昔から自生していると考えられています。
中部地方や関東地方
長野県や新潟県の山間部でも大麻が自生していることが確認されています。これらの地域は、過去に大麻の栽培が行われていたこともあり、その名残が自生している可能性があります。茨城県や栃木県の一部でも、大麻の自生が報告されています。これらの地域も、かつては大麻栽培が行われていた歴史があります。
大麻と麻(リネン)の違いは?麻農家は何故合法?
大麻の栽培が違法なのにも関わらず、日本の麻農家は何故例外として扱われるのでしょうか?
現在日本では、大麻取扱者の免許の所持により大麻の栽培自体は合法です。
また、大麻の違法薬物として扱われるのは葉や花冠の部分であり、リネンの繊維として用いられる茎の部分の製造や加工、販売は問題がありません。
身近な「麻」を使った製品
リネン生地
麻の茎を繊維加工した生地。丈夫かつ風通しが良く、高級素材としても知られています。
麻の実
麻の実(種子)は、食物繊維やたんぱく質が豊富な食材です。松の実などと同様に、スパイスパウダー等によく配合されています。
CBDオイル等
大麻に含まれる成分のうち、「THC」は精神作用がある為に規制されていますが、「CBD」は合法です。このCBDには抗炎症作用や鎮痛作用など様々な利点があると言われており、美容や健康目的で使用されています。
「自生する大麻」まとめ
当記事がご参考になりましたら幸いです。